物流拠点の拡張および出荷能力最大化・拡張PJ
1.PJ背景
既存リソースの限界と事業成長への懸念
某グローバルスポーツアパレルメーカーの基幹物流拠点において、取り扱いSKU数の急増および在庫量の拡大に伴い、保管キャパシティと出荷処理能力の双方が限界に達していた。 既存のパレットストレージ主体のレイアウトでは、小口多頻度化するオーダーへの対応が困難であり、特にピーク時の出荷遅延リスクが経営課題となっていた。
また、既存の自動化設備(ROBO出荷)に過度に依存したオペレーション体制は、システムトラブル時の事業継続性(BCP)や、将来的な物量変動に対する柔軟性の欠如という懸念を抱えていた。ソリューション
2.ソリューション
ハード・ソフト両面からの抜本的プロセス再構築
本プロジェクトでは、保管効率の向上と出荷ルートの多様化を軸に、以下の施策を立案・実行した。
- 高効率ストレージへの転換と空間設計
従来のパレットストレージエリアを解体し、VNA(Very Narrow Aisle:超狭通路)高層ラックによるケース・カートンストレージを増設。限られた床面積で保管効率を最大化させるため、将来の入出荷予測(Forecast)を詳細に分析し、最適な棚割りおよび動線レイアウトを設計した。 - Bypass出荷プロセスの構築による冗長性の確保
自動化設備を経由しないBypass出荷プロセスを新たに設計・導入した。
これにより、ROBO出荷に依存しない並列的な出荷フローを確立し、拠点全体の出荷キャパシティの底上げと、システム障害時でも出荷を継続できるレジリエンス(復元力)を確保した。 - WMS(倉庫管理システム)の要件定義からリリースまでの一気通貫でリード
エリア変更および新プロセスの導入に伴うWMSの改修において、要件定義からSIT(システム統合テスト)、UAT(ユーザー受入テスト)、本番稼働テストまでを一気通貫で主導した。 - ハンズオンによる移行計画の完遂
稼働中の拠点、クライアントのビジネスを止めないことを前提とした、エリアおよび在庫の移行計画を策定。現場のオペレーションに深く入り込み、機材/資材/在庫移動から現場スタッフの教育、新プロセスへの定着化までを支援した。
3.プロジェクト成果
出荷能力の抜本的強化とオペレーションの安定化
本プロジェクトの完遂により、以下の成果を創出した。
- 保管および出荷能力の拡張
VNA高層ラックの導入により、保管SKU数は大幅に増加し、在庫増に対する受容力を確保した。また、Bypass出荷の導入により、拠点全体の出荷処理能力は当初の予測を上回る水準まで向上した。
- 物流リスクの低減と柔軟性の向上
自動化設備への依存度を分散させたことで、設備故障時の事業停止リスクを大幅に低減。
物量の波に合わせた最適な出荷ルートの選択が可能となり、変動対応力が強化された。
- シームレスな移行と早期安定稼働
緻密な在庫移行計画と徹底したシステム(SIT)/ユーザーテスト(UAT)により、通常稼働を継続しながらのエリア転換を大きな混乱なく完遂。稼働初日から新プロセスが安定的に機能する体制を構築した。
クライアントからの声
Head of logistics S様
ジムウィー様には、倉庫における先端ロボティクスソリューションの定着化を力強くリードいただいています。AIツールの浸透に伴い、従来の「経験をサービス化する」コンサルティングだけでなく、専門家が少ない新領域でのファシリテーションや現場の巻き込み力がますます重要になっています。
ジムウィー様の卓越したキャッチアップ力と高いコミュニケーション能力により、現場を迅速に納得化させ、新しい技術や考え方を定着化するコンサルティング技術は大きな価値を発揮しています。
さらに、代表の立石様の真摯な姿勢がサービス全体に反映されており、新しい領域も安心してお任せできています。
※本プロジェクトを含め、複数のPJ・領域を跨いだ一連の支援に対し、クライアントよりいただいた評価。
※守秘義務および機密保持の観点から、掲載画像はプロジェクトのコンセプトを可視化したイメージであり、実際の現場写真ではございません。